「へ?」
突然のあたしの言葉に不思議そうな声をあげる。
前も先生の事で泣いたっけ。
「あたし、今までこんなに誰かの
為に泣いたことなかった。」
「花・・」
どうしてだろうね。
ここまで人を想って泣くなんてさ。
「あたし、いつからお人よしになったんだろう」
「お人よしだからじゃない。それはお前が
黒崎を好きだからだと思うぜ」
街頭の明かりが丁度真上にあって
あたし達を照らしている。
「あんた・・」
「知ってた。そりゃあお前ら分かりやすいしな」
「お前らって」
「黒崎もお前の事好きってこと」
また、菊池までそんなこと・・
「唯も言ってたけど。その理由は何処からくるのよ」
ため息をついたあたしに菊池は笑顔でこう言った。
「だってお前らおんなじ目してるもん」
なるほど。
あたしの周りの友達は観察力が優れてるってことね。