「言ったって~~!」
「あぁ、はいはい、言ったね」
だから少し黙ってよ。
夏休みとはいえ、先生は毎日学校に出勤していて
特別距離が近くなったとか
そんなことはなかった。
本当に超がつくほど真面目だよね。
そんなところも・・すき、だったり
・・って
あたし今自分ですっごく恥ずかしいこと考えてない?
こんなのも
先生を好きにならなきゃ気付かなかった事で。
どうしてだろう?
人を想うだけでいつもよりもパワーが出てくるのは。
・・もう少女漫画の主人公みたいだ、あたし。
でもこんな自分も
嫌じゃない。
「な、花!!」
相当自分の世界に入ってたんだと思う。
菊池があたしの前で手を振っていた。
「あぁ、ごめん」
「何考えてんの?」
ニヤリと嫌らしい笑顔を見せる塚本。
「別に」