一体どうしてパパがあんなことを言ったのか
あたしにはどうしても理解できなかった。
「花ならきっとできる」
パパはそう言って笑ってたけど。
あたしにはそんなことは絶対に無理。
だってあたしはまだ高校生。
そんなあたしが
一体何の役に立てるというの?
「じゃ、頼んだからな」
翌朝。
いくら朝が苦手なあたしでも
今朝はしっかり目が覚めた。
玄関には大きなスーツケースが二つ。
それを見てようやく二人が今日立つのが実感が湧いた。
昨日までは一人暮らし万歳って思ってたけど。
やっぱり今まで一緒にいた家族がいなくなるのは
凄く寂しい。
「任せて。」
笑顔でお見送り。
それがあたしにできる唯一のことだから。
なのに
「はなぢぁ~ん!!!」