「大丈―…」



最後まで言葉にならなかった。



うわぁ…


綺麗に整った顔立ちに思わず見とれてしまった。
白い肌…
まつげも長くて…




「あの…唯?」



名前を呼ばれてはっとする。



見とれている場合じゃないでしょ!私!



「本当にごめんなさい!今タオル持って…」



急いで家に入ろうとした時にふと気がついた。



この人、私の名前知ってる。


振返えってもう一度その人を見る。



年齢は…私と同じくらい。もしかしたら年上かも。



身長は私を軽く越してる。



あれ?
この顔、何だかみた事があるような…。




急に黙った私を見て、その人は何かを察したらしく、にこっと笑うと優しく言った。



「久しぶりだね。元気だった?……そそっかしいのは変わらないみたいだけど。」



えっ、もしかして―…!




「もしかして―…」



すると、返事をする代わりにまた柔らかい笑顔を向けてくれた。