「今日の2時間目の初めに転校生が来ます。」




「先生、女ですか、男ですか?」




「男だよ。」




「イケメンかな?」




クラス中が転校生の話題で凄い。




早く来ないかな。




















「ヤバイよ!!李音、早くしないと転校生来ちゃうよ。」




「分かってるよ!!」




ガラガラ…




「良かったぁ…先生まだ来てないよ!!」




ガラガラ…




「今から転校生が来ます。あっ入って、新しく来た一ノ宮奏人君です。」




えっ?



一ノ宮奏人?




奏人…今…。




私の目には涙が溢れていた…。




「李音、どうしたの…。」




「何でもっ」




限界…




私は教室を飛び出した。




「おい!矢谷っどうした…」




奏人が帰ってきた…。




でも…




私…何してるんだろ…。




教室に戻らなきゃ。




でも…今は保健室に居よ。




目が覚めた。




いつの間にか寝てしまったんだ。




教室に戻ろう。




私は走った。




奏人に会いたくて…。




戻ると由紀と亜里沙が奏人としゃべっていた。




我慢できない…。




14年間も溜めてた…。




この想いを…。




私は後ろから奏人に抱きついた。




「李音っちょっと、何してんの!!」




「李音…ただいま…元気だった?」




「14年間も…待ってたんだよ…会いたかったっ。」




「俺も…会いたかった…ごめんな…。」