……―――――

「石川?」

声がして目が覚めた。

目を開けると岩井大也が目の前にいた。

「あっ石川さん目覚めた?」

満面の笑みで大也が言う。

「ん…ここどこ?」

廊下にいたはずなのに今は真っ暗な教室にいる。

「あっごめん。廊下だったら危険だと思ったから2年3組の教室に運んだ。」

申し訳なさそうに大也が言う。

「ふーん、ありがと」

苦笑いで言った。

あたし男子苦手なんだよね…

「っていうかあたしがダークかもしんないって思わなかったの?大体正直あたしあんたのこと信じられないし」

にらみ気味で言った。

「そっか。俺は別に信じてるけど?石川さんのこと」

「ごめんだけどあたしは信じられない。そんな金髪でピアスあけてる人の言うこと」

そういって立ち上がる。

教室を出ようとして、扉に手をかけた。

「……待って」

その瞬間体が優しい香りに包まれた。

「な…なに!?」

慌てて振り向くと大也の顔が目の前にあった。