「佳菜はあたしが見たこと気づいてなかったと思うけど」
頭が真っ白になる。
「そんな訳ないじゃん!!」
「だってあたし見たもん!!」
「じゃあ佳菜はどこよ!?」
ついその女子の胸倉をつかんだ。
「し…知らないよ。屋上じゃない?」
“屋上”という言葉を聞き、
屋上に向かって走った。
屋上に着くと、佳菜が待っていたかのようにたっていた。
「石川さん、どうしたの?」
佳菜が微笑みながら聞く。
「ねぇ、机の落書きあなたがやったの?」
「え?なんのこと?」
「とぼけないでよ!!」
佳菜の態度に腹が立ち、思わず怒鳴ってしまった。
我に返って佳菜を見ると、
佳菜はうつむいていて、
肩が小さく震えていた。
うそ…泣いてる!?
「ご…ごめん。」
慌てて謝った。