「どういう意味だかわかる?」

あたしは小倉に尋ねた。

「おまえを押さえ付ける……的なことじゃね?」

小倉は慎重に答えた。

「はっ! やれるもんならやってみろよバカ!

……名前知らないけどさ。

どうせ外見だけだろ?

あたしに勝てるわけないじゃん!」

あたしは叫ぶように言った。

廊下に少しだけ響いた。


よくわかんないけど、とりあえず『敵』なわけね。

どっからでもかかってこいよ。

自慢じゃないけど、あたし、マジで喧嘩強いから。

それに……マジで性格悪いから。

自覚してるからさ。

……『だから何?』……じゃなくてさ……
とにかく、あたし、負けないから。