「話す時は、俺達三人なら日本語、その他は中国語で話すことです。

いくら『全世界の言葉を話せる』って言ったって、
母語が一番楽ですよね?

俺はあんま気にしませんけど。

それから、俺達三人の名前は
『安藤真奈』、
『安藤和人』、
『安藤輝(てる)』ってことにします。

日本生まれの中国育ち。

話せる言語は日本語と中国語のみという設定。

三人兄弟ってことにしておけば怪しまれることはほとんどありません。

絶対にライフプラネットの名前で呼んだりしないでください。

いいですか?」

なんで『安藤』にしたんだか……
突っ込みたいところだが、今はそんな暇はない。


安藤もそれがわかっているようで、
余計なことは一切言わなかった。

「了解。」

「絶対そうするよ。」

よし、これで行動開始できるはず……。

「待って!」

安藤が思い出したように言った。

「どした?」

「中国に送ったあたし達の分身、
消した方が良くない?」

あぁ、すっかり忘れていた。

そのとおりだ。

「そんなことしたんですか?」

テリーがクスッと笑った。

「ウィッシュバトル、
信じてたから。」

俺は嫌味っぽく言ってみせた。

『中国に送った分身がいなくなりますように。』

よし!

これで本当に行動開始だ。