「……。」

「……。」

「……。」

沈黙が続く。

まるで時間が止まってしまったかのようだ。


何とかしなければ、
俺とテリー、そして、タムヒヘカセマガルだって死んでしまう。

けど、話し合うこともできなければ、
ケータイを使って無理矢理止めることもできない。

一体どうしたら……どうしたら……!

「ケータイ取り上げればいいんじゃないですか?」

テリーが冷静に言った。

「それしかないか……。」

「なるほどね。」

もう、本当にこれしかないと思う。


でも、それにはしっかりとした覚悟が必要。

ライフプラネット人からケータイを奪うなんて、
そう簡単なことじゃない。

それに、仮に取り上げたとして、
その後のタムヒヘカセマガルは、
二十五歳まで人間として生きなければならなくなる。

俺達はタムヒヘカセマガルの一生まで背負っていかなくてはいけなくなる。

「覚悟はできますか?」

テリーもそれがわかっているようだ。

「俺は平気。」