「ねぇ、提案があるんだけど。」

突然、安藤が真顔になった。

「ん?」

「偵察にいかない?

アメリカと中国に。」

……。

本当に思い切った奴だ。

「あぁ。いいよ。

けどさ、行くならこれだけ約束してくれないか?」

「何?」

「絶対に余計なことはしないこと。

変に挑発したりすれば、
ウィッシュバトルの開始が早まってしまうこともある。

そうなったら……」

「わかってるよ。

そんなバカじゃない。」

「……。」

俺は十秒で計画を立てた。


まず、
『安藤真奈と藤野和人の分身が現れますように。そして、その二人が無難な日常生活を送り、本物の代わりになってくれますように』と願う。

これで、誰にも心配かけずに何日も出掛けられる。

そして、『安藤真奈と藤野和人がアメリカのライフプラネット人のところまで行けますように』と願う。


俺はそれを説明した。