「見てないで運んで。」


「ああ。」





エコバックをキッチンのカウンターに置き、中を覗くと色々買い込んである。





野菜に果物、肉、魚、生活用品。




「随分買ったんだな。メールしてくれれば一緒に行ったのに。」


「セールの日だったの。それに一緒に行って誰かに見られたら困る。」





そうかもしれないけど、折角夫婦なんだから夫婦らしい事したいけど、梨珠にそう言っても通用しないか…。





食材を冷蔵庫に入れ、生活用品はそれぞれ決められた棚に置いた梨珠はソファーに座ってタバコを吸ってる。





梨珠のタバコを吸ってる姿を見るのは2度目。





「まだ未成年だろ。」


「だから?」


「タバコは吸うな。」


「たった1本じゃない。」





そう言う梨珠からタバコを取り上げ、俺が吸った。





「関節キスがしたかったの?」





足と腕を組み、ニヤッと笑いながら言ってくる。





「違う。」





火をつけたばかりの煙草を消すのは勿体ないのもあったが、少しは下心もあったのも事実。