―――――8月20日。





合併が決まってからは、学校の片付けばかりで教師は毎日出勤しなければならない。





自分の物を段ボールに詰め先に純清学園へと送ってもらう。





8時からしてたのに家に帰り着いたのが21時半。





登校日のあった日から女と会ってない……というより忙し過ぎて会えない。





連絡は来るものの学校にいたら出るに出れないし、家に帰っても疲れてすぐに寝てしまう。





まぁ、正直言って欲求不満なわけで、明日が終わればいつも通りになるだろうと思ってた。





そんな思いも虚しく、俺の生活は堕ちていく。





家に戻り、風呂から上がると親父に呼ばれ今度は何だと仕方なく実家に向かえば―――





「8月20日、11時47分にお前は結婚した。」


「……。」





この時、初めて頭が真っ白になるという経験をした。





結婚したって………俺は婚姻届を書いてない。





「どういう事だよっ。」


「今言った通りだ。離婚すると言うなら、お前の願いは一切聞かん。お前が望んでる家の事もだ。」