生徒達は冬休み真っ只中。




そして俺も冬休み真っ只中。





冬休みに入ってすぐにクリスマスだったから、外食してイチャイチャしまくろうと思ってたのに。





「クリスマスが何?」


「恋人達のクリスマスとか言うだろ?」


「恋人じゃないわ。」





ロマンチックの欠片もない。





「折角のクリスマスだし、どっか行かないか?」


「行かない。」





即答しないで10秒でもいいから少しは考えてくれたっていいんじゃないか?





「なぁ、クリスマスなんだぞ?」


「ねぇ、大河って日本人でしょ?前から思ってたのよ、なんで仏教徒がクリスマスを祝うのよ?それに恋人達のクリスマスなんて聞いた事ないわ。見知らぬバカが聖なる夜を性なる夜って勘違いしたのね。」





日本中はクリスマス一色。




クリスマスソングは絶え間なく流れ、あちこちの樹々にはデコレーションがしてある。





それを見て殆どの人が浮かれる中、回りに流されない奴が1人ここにいる。





こんな事言われたら何にも言えない。





「カレンダーにクリスマスって書いてあるだけの事なのに楽しみにしてる人が分からないわ。」