私が正に初めて逢ったのは、
正の家に挨拶に行ったときだった。小5だった。

チャイムを鳴らして真っ先に飛び出してきたのが、正だった。


「お前、愛って言うんだろ??
 俺は、正ってんだ。ヨロシクな!!!」

私は、ビックリしてしまった。

こんなに明るい男の子を見たのは、初めてだったから。

施設にいた男の子は、みんなヘタレな奴ばかりだったから。



「ヨロシクね」

私も挨拶をした。


でも、彼のおかげで、
私は、緊張から抜け出せたような気がした。


それから私たちは、

幼馴染となって


ずっと、どんな時も一緒にいた。





いつからか私には、


『好き』


と言う感情が芽生えてきた。