*朱音 side*


「嘘…。」

「本当です。直接確かめてみてはいかがですか?」


竣のお母さん、ゴメンナサイ。
騙して…ゴメンナサイ。


-パァァァンッ


「朱音!」

「つっ…」


竣のお母さんに叩かれた。


「嘘おっしゃい!
北条グループは、そのような事を考えたりしないわ!」

「は…。」

「本当の事を話しなさい。」

「…。」


私と竣は、今の状況を説明した。










「そう…。」


黙り込んだ竣のお母さん。


「本当は竣のお母さんを騙して、
北条家に向かわせて、北条グループと板垣グループを対立させて、

真実をお互い知って、で丸く収めようかと…。」

「なるほどね…。」


意味の分からない私の説明も理解してくれた竣ママ。


「そういうのは早く言いなさいな!」

「えっ…。」

「私だって喜んで協力したのに!」

「竣ママ…。」

「全く~…。朱音チャン。」

「はい…。」

「叩いたりしてゴメンナサイね?」

「…。」