隆介がバイクを止めたのは、牛丼屋。


「腹減ってるから付き合って!」



隆介は私のメットを優しく取ると、スタスタと店に入る。



・・・バカなんだ。


私って・・・




腹減ってるから付き合って・・・って言った隆介の『付き合って』って言葉に赤面中。




いつか、言ってくれる?


もう席に着いた隆介は、慣れた様子で注文する。

私は休憩中に食べたお菓子のせいで、お腹はそんなに減っていなかった。


「今日、家来る?」


あっという間に運ばれた牛丼を混ぜながら私をチラっと見る。



「え・・・ あ・・・   うん・・・」



うまく話せないよ。

行きたいけど、緊張する。


今、部屋で2人きりになると・・・私達どうなっちゃうんだろ。





「美亜のエロ!何、想像してんの?」



隆介は視線を牛丼に向けたまま、笑う。

心の中が読めるのなら・・・

あんた、もう知ってるでしょ?


私の気持ち。



どんどん大きくなって、もうどうしようもなくなってる私の気持ち・・・



知ってるなら、


どうにかしてよ。