予想していた展開。


仲良く鈴子と隆介が居酒屋ののれんをくぐる。



私は、自動販売機の陰にさっと隠れる。


「おぉ!健太!相変わらず、マメだなぁお前は。」


大好きな隆介の声。

バイトでは明るい声を出すと自分で言ってたけど、どうやら本当らしい。

いつもより数倍爽やかボイス。


「隆介、久々じゃん!彼女できた?」

健太ったら!!

そんな質問…


ダメだって。


ドキドキドキドキ…


「…会えばそればっかだな。彼女いらね~つってるだろ。」



ガーーーーーン……



出にくいよ…

ここから…出るなんて勇気ない。




「なんだ。さっきここに女いたから、お前の彼女かと思った。お前のバイクのシート触ってたから…」



健太のバカバカ!!

見られてたんだぁ。



「もしかして、そいつ…白いバック持ってた?」


隆介が私を頭に浮かべてくれたことがすごく嬉しかった。

しかも、白い鞄を持ってることをちゃんと覚えててくれた。



「あぁ、白だったと思う。肩くらいまでの髪で…携帯に変な人形付けてた。」


変な人形って…

ヒドイ。




あ…ヤバイ。


隆介私を探す気だ。


「おい!!隠れてないで、出て来い!!美亜!」


名前を呼ばれたことに感激して、あっさり姿を現す私。


笑いながら、健太と鈴子が私を見てる。


隆介が私の頭…



コツン……って。




「ば~か!」



だって。




涙出ちゃうくらい嬉しかった。