「そろそろ…本題に…」

あっという間に食べ終わったハニートーストのお皿を端に寄せる美菜。

美菜っていいお嫁さんになるんだろな…


見習わなきゃって思うとこがたくさんあった。


私は友達に恵まれてる。


ゆかりの素直で一途なところも見習いたいし…

直の我慢強いところも尊敬してるしね。


「やばいバイトだったら…私、無理。」

まだ美菜が何も言ってないのに、私は顔の前で手をバツにする。

「あははは…私がそんなバイトするように見える?こんなに健康的なのに!!美亜、面白いね!!」

美菜は、私の残ったタピオカをストローでツンツンしながら笑う。


「良かったぁ…実は少しドキドキしてたんだ。夜の仕事だったら…って!」


私はホっとしてまたお腹が減ってきた。

メニューに手を伸ばすと、美菜がメニューを奪う。


「私達、似てるね。ケーキ食べようと思ったんでしょ?」

「え~~!!すごい!!なんでわかるの??」


私は、ミルクレープを…

美菜は、ティラミスを…




「あのね…ある意味怪しいバイトに聞こえるかも知れないんだけど…牧場でバイトしたいんだ。周りの友達、誰も興味ないって言うから…」


少しハニかみながらそう言った美菜を私は超…好きって思った。


かわいい~!


私は動物大好きで、小学校の頃の将来の夢に『動物園の飼育係』って書いた程…。


またしても、美菜との出逢いに運命的なもの、感じちゃった。



「即…OK!!」

私のその声を聞くと、美菜が私の手を握りながら、その手をブンブンと振り回す。


「やった!!早速、明日面接行こう!!」