昨日の深夜に美菜ちゃんからのお誘いメール。

今朝は、一緒に通学する約束をした。


思った通り、社交辞令でメアド交換じゃなかった。


朝からどんよりとした曇り空。

今にも雨が降り出しそうな天気だった。


湿気の多い日の満員電車はいつもの100倍気持ち悪い。

美菜ちゃんは私より一つ前の駅から乗ってるんだ。


2両目の一番前の扉。


ワクワクしながら列に並ぶ。


たくさんの人がどっと電車から降りてくる。

降りる人の気持ちなんて考えずに、なかなか動こうとしない中の人。

押されながら、鞄を持っていかれそうになる高校生。


どこにいるんだろ。

美菜ちゃん…



あ!!


たくさんのおじさんの中に埋もれてる小さな笑顔を発見!


必死で手を上げる美菜ちゃんの元へ…


んん…


思いっきりオヤジの背中を押してやる。



ググググ…



美菜ちゃんが私の手を引っ張ってくれて、なんとか近づけた。



前に立つオヤジの背中には汗がビットリ…

美菜ちゃんと顔を見合わせて、口の動きだけで…『キモ!』と笑い合う。