何も知らない隆介は、 足場の悪い通路を気にして、私の手をしっかりと握ってくれた。 「では、ごゆっくり…」 ジングルベル ジングルベル 時が止まったような気がした。 そこだけ、切り取られたかのようにスローモーションで、 長い長い何年もの時間が ゆっくりと、埋まってゆくのが わかる…