「悪い!!道、混んでて!!」
お揃いのマフラーをして現れたたっくんとゆかり。
やっぱり、どこから見てもお似合いな2人。
「美亜!!4人で集まるの久しぶり~!嬉しいね。」
ゆかりの弾んだ声を聞く限り、私の涙は気付かれていないようだ。
「じゃあ…入りますか」
隆介が、入口のドアを開けると、中から店長さんらしき男性がやって来た。
ドアを開けると共に、とても美味しそうな匂いがした。
空腹の私たち4人は、顔を見合せて言った。
「いい匂い!!」
案内された席は、窓際の端の席。
隆介が言う。
「おい、お前ここな。」
いつかの記憶が甦る。
最初に隆介に会った日。
偉そうに、私を『お前』と呼んだ隆介に…
1秒で恋に落ちたんだ。