予約もしていない私を椅子に座らせてくれた悠亜さん。


南の島の香りがまだ残る笑顔…

ストレスや日頃の疲れを全部、南の島に置いてきちゃったんだなって感じる。



「あれから、うまく行ってる?隆介君と!」


悠亜さんの口から隆介の名前が出て、私は動揺を隠せなかった。


どう切り出していいのか、

何から話せばいいのかわからない私。



悠亜さん…


今あなたが口にした隆介は、あなたの初恋の隆介だよ??



「あの…!!すごく大事なお話があるんです!!」


力みすぎて、顔が真っ赤だった。


悠亜さんは、目を大きく開いてびっくりした顔をした。

そして、頷いて私の髪を触り始めた。



「いいよ…ゆっくり聞くよ。だから髪型任せてくれる?」


悠亜さんは私の髪をゆっくりと触りながら、鏡越しに微笑んだ。