「美亜… 俺、お前より長生きするから。」
照れ臭そうに言った隆介の一言。
後悔の涙を
幸せの涙に変えてくれた。
隆介が好きだよ。
「隆介のばかぁ…私の方が年下だから長生きする…よ…」
涙声の私の唇を奪った隆介は、いつも以上に優しかった。
私は家の玄関で…
また嬉し涙を流すことになる。
寒い中、私の家の前でしゃがみこむ一人の姿が見えた。
「鈴子!!!」
小さなダンボールを抱えた鈴子が寒さを堪えて笑顔で笑った。
「美亜ちゃん…あのね… これ…」
鈴子は寒さで口がうまく動かなかった。
それくらいここでずっと待ってた。
「美亜ちゃん… りゅーたんの代わりはいないと思うんだ。でも…もし良かったら…この子、美亜ちゃんが育ててくれないかな?」
私と隆介は、そのダンボールの中を覗き込んだ。