どこに埋めようかと悩んだ結果、やっぱり自分のそばがいいと思った。
「裏庭に埋める?」
お母さんがそう言ってくれたので、私の家のお花畑の横に埋めることにした。
隆介がスコップで土を掘ってくれた。
小さな箱をもう一度開ける。
「最後にもう一回顔見せて…」
隆介はりゅーたんのおでこを撫でた。
私も硬くなったりゅーたんの体を何度も撫でた。
土を被せるたびに私の涙も一緒に埋められてゆく。
隆介と2人で書いた板を立てた。
板に書かれた文字の下に、りゅーたんの絵を描いた。
後ろ足で立つのが好きだったりゅーたん。
後ろ足で立って、前足を顔の前で止めて、かわいくポーズを取る。
「りゅーたん、またな…」
私と隆介は手を合わせた。
合わせた手の間に涙が流れてきた。