それから何度か隆介に
『お前最近変じゃねぇ?』なんて言われたっけ。
ボーっとすることが多かった。
興奮して眠れない夜が続く。
りゅーたんが、激しく走り回る。
「りゅーたん、あんた元気だねぇ」
夜中に電気をつけて、りゅーたんを手に乗せた。
「またおでこの毛…抜けちゃってるじゃん。」
私は抜け毛の場所を優しく撫でた。
すると、りゅーたんが初めて私の腕を上った。
みーたんはよくやるけど、りゅーたんは、なかなかなついてくれなかった。
「りゅーたん…あんたかわいい。」
抱っこして、鼻先をくっつけると私の鼻にひげをくっつけてきた。
鈴子が言ったよね…
ハムスターは神経質だからって。
少しのことで、体調を崩すって…
本屋に行ったじゃん。
ネットも見てるじゃん。
どうして
私は
調べなかったんだろう…
ハムスターの抜け毛について…
りゅーたんは
私に『SOS』のサインを出していたのに…
どうして
気付いてあげられなかったんだろう。