街を歩けば、気の早いクリスマスソングが私の心を躍らせる。
バイトの後、聖子さんとお茶をすることが多くなった。
そこで、お互いの近況報告や…
私の隆介話に花が咲く。
隆介のいろんなプレイ…
氷や
コーヒーや…
聖子さんも興味津々で、話を聞いているだけで隆介にハマってしまっていた。
「自分の恋が辛くても美亜の話聞いてるだけで元気になるよ…」
聖子さんはそう言って、温かいハーブティを飲む。
聖子さんは動物が好き。
そして、人も好き。
動物も人も同じくらい愛していて、
その愛する命を大事に思いながら生きている人。
その気持ちが伝わっているんだと思う。
いつも通る牛さんは、聖子さんの必ず近付いて『モォ~』と鳴く。
毎回必ず…
聖子さんの子供や、弘人は…
きっと幸せなんだろうな。
私もいつかこんな愛に溢れた人になりたい。
「美亜の方がよっぽど深い愛知ってるよ。」
聖子さんを尊敬すると言った私に聖子さんは言う。
聖子さんの真似をして頼んだハーブティはまだ私には大人の味だと感じた。