ベッドでじゃれ合いながら、今日の出来事を詳しく話した。


鈴子の言ったこと。


私が思ったこと。



そして、私と鈴子の間に芽生えた何か不思議な気持ちのこと。



「お前、優しすぎんだよ…もう…どれだけ俺の心奪うの?」


隆介の言葉は魔法の言葉。


私は


隆介に愛されると


どんどん自分が変わってくのがわかるんだ。





人の痛みや


人の気持ちが



前よりもずっとわかる気がする。




誰よりも優しい隆介のおかげだよ。



「健太と鈴子、どうなるかなぁ?」



隆介は、天井を見つめたままため息をついた。



「さぁな…俺は、自分の大事な女をしっかり捕まえてなきゃいけないから、そんなことどうでもいいよ。」


捕まえてなくても

私は 逃げないよ。




一生隆介の傍にいるんだから。



「嘘ばっかり…本当は心配してるくせに。」


私が隆介のおでこをつっつくと、隆介は少しふくれた顔で私を見た。