トコトコトコ…



「ついてくんな~!!!座ってろ!邪魔だって!」


隆介の後ろで、隆介を見てる私の頭にコーヒー豆の缶を乗せる。



知ってるんだ、隆介ってすごく優しいって。

邪魔だなんて言いながら、

私の手を自分の腰に回すんだ。


私は隆介の背中にピッタリとくっついたまま、コーヒーの香りを堪能した。



さっきの不安や恐怖、そして、よくわからない感情が全部隆介によって綺麗な透明になっていく。



隆介がいれば大丈夫だ。


何があっても大丈夫。



怖くなんてないよ…



鼻歌歌いながら、コーヒーを入れる隆介の背中に叫んだ。



「大好き!!隆介最高~!」



ふふふって笑いながら、隆介はコーヒーの匂いを確かめる。