鈴子は隆介に会いたいんだ。


彼女がいても好きだったら顔見たいよね。


健太のことなんて忘れちゃうよね…



ずっと大事に大事に想ってくれてた健太のこと…


今の鈴子、忘れてるんだよね。



「健太に…申し訳なくて……こんな気持ちで一緒にいるのが。」


私の心が読めたのかと思った。

健太の名前を口にした鈴子はとても悲しい顔をしてた。


そっか…

忘れてるわけじゃないんだ。


「健太のことどう思ってるの?」



私の声はもう震えていなかった。


「好き…すごく好き…だから辛くて…」


鈴子はその場に泣き崩れた。