「ごめん…なさい」


鈴子はそれしか言わなかった。


悔しいけど、それが正しいよ。



何か言い訳しても鈴子に勝てる要素はない。

誰が聞いても鈴子は間違ってる。



でも、私が鈴子の立場ならきっと言い返してる。

言い訳してる。



それがまた悔しかった。

鈴子はいい女なんだって認めてしまってる自分が悔しかった。


「これから…どうするの?」


声が震えた。

怒りなのか恐怖なのかわからないけど、声がうまく出ない。


「わからない…でも、もう隆介には頼らないから…ごめんなさい。」


鈴子は小屋に手を入れた。



「いいよ…隆介に会ってから帰ったら…?」


また彼女ぶっちゃって…

本当は嫌なくせにそんな事を言う私。