鼻歌なんか歌っちゃって…
いい香りがする。
コーヒーの香り。
隆介の好きなコーヒー。
大好きな隆介の好きな飲み物だから、私もコーヒーが好き。
タバコの香りとコーヒーの香りが混ざって、胸の奥がきゅんとした。
ベッドから少し覗けば見える台所。
タバコをくわえながら、お湯を注ぐ姿が最高にかっこいい。
灰が入らないように、顔を離しながら…
コーヒーを入れる隆介。
大好きだよ。
さっきよりもっと好きだよ…
隆介に抱かれながら、隆介との思い出をたくさん思い出してたよ。
初めて会ったあの日から、ずっと心の真ん中にいる隆介。
きっと、これからも
永遠にあんたは私の心の真ん中を支配し続ける。
「美亜~!窓の外見て。星出てる?」
マグカップにコーヒーを注ぎながら隆介が言った。
私はふとんで体を隠しながら、カーテンを開けて夜空を見た。