それから数日後、学校帰りにたっくんと会った。
ゆかりを迎えに来たたっくんは、久しぶりに見ると本当に爽やかだった。
やっぱ…
隆介とは正反対だな。
屈託のない笑顔で笑いかけるたっくんは、堂々とゆかりと手を繋ぐ。
隆介ではありえない。
いつも、何かたくらんでるような笑い方だし…
だけどね、私が好きなのは誰がなんと言おうと
隆介なんだ。
他の男性と比べるたびに、隆介の優しくない部分やひねくれた部分が見えるけど、
他の男性を見れば見るほど…
やっぱり隆介じゃないとだめなんだって思うんだよ。
「お茶でもしない?」
ゆかりの誘いが嬉しかった。
実は、隆介の学校でのこと、少し聞いてみたかったんだ。
学校から歩いてすぐのカフェは女子大生が溢れてた。
たっくんはとても目立っていて、手を繋いでいなければ間違いなく声をかけられそう。
「で…どう?隆介とは、楽しくやってる?」
水を片手にたっくんは、爽やかな笑顔で話しかける。
見とれてしまうくらいの眩しい笑顔。
ゆかりの笑顔とたっくんの笑顔は似ている…なんて思ったりしてた。
「はい…めちゃめちゃ、幸せです…」
素直に言えた自分に驚いた。
たっくんとゆかりは顔を見合わせて笑ってた。