ピンポーン…
誰もいるはずのない隆介の部屋のチャイムをいちおう押してみた。
まだ使い慣れない合鍵で部屋の鍵を開けた。
隆介は10時までバイト。
私の門限…
最近設定された門限は12時…
どこの親よりも理解あるって思ううちの母は、とりあえずの門限を決めたけど、理由があれば破っても許すって考え。
私を信じてくれてるから。
『お母さんも高校の頃は、彼氏んちでずっとイチャイチャしてたからね~』なんて言う母を私は尊敬する。
子供の気持ちをしっかりと理解しようとしてくれる母。
12時に帰るには、11時45分にはここを出なくちゃいけない。
…隆介が帰ってくるのが10時半だとしたら一時間くらいしか時間ない…
やっぱり今日もエッチは無理だな…
私ったら!!
何考えてるんだろ。
部屋の中はやっぱりコーヒーの匂いがした。
みーたんの動くカサカサって音と冷蔵庫の音を聞きながら、電気をつけた。