「最高の誕生日だったよ!」
聖子さんは、明るい表情でそう言うとにっこりと笑った。
詳しく突っ込んで聞きたかったけど、相手が大人だってことに少し腰が引けた。
ゆかりや美菜になら聞けるようなことも少し遠慮してしまう。
例えば…
エッチなこととか。
「弘人の家でご飯作って待ってたんだ。仕事から疲れて帰ってきた弘人が、すぐに抱き締めてくれたんだ… ご飯を美味しそうに食べる弘人見てると本当に嬉しかった。」
聖子さんの目、キラキラしてる…
恋してる目。
「好きって言った?」
私は聖子さんの服のすそをちょっと引っ張りながら聞いた。
夕焼けはいつも以上に綺麗だった。