キッチンに移動した私達は、まだくっついたまま。


「コーヒー飲む?」


隆介は私の腰に手を回したまま、片手でコーヒー豆に手を伸ばす。



「そのまま、くっついてろ!」



急にSな口調になる隆介。


くっついてろって言って、私の手を強引に隆介の腰に回す。


私は、コーヒーを豆から挽いて、喫茶店のように本格的な隆介のコーヒーの入れ方をじっと見つめながら、隆介の体にピトってくっついてた。



途中で、ちょっとでも離れると


「こら!」


って冗談っぽく怒るんだ。




想像以上に、隆介は最高な彼氏。




こんなにかっこよくて


かわいくて


優しい彼氏いないよ。




コーヒーのいい香りが部屋中に広がる。





また胸がきゅんとする。





大好きな匂い。






不思議…


くっついてると


さっきまでの鈴子のこともどうでも良く感じる。



不安なんて消えちゃう。


これが隆介マジック?