「すごい音…美亜の心臓ドキドキしてんぞ?大丈夫か?」


隆介はそう言いながら、私の体をゆっくりと隆介の方に向ける。


目を見ることが出来ずに、枕元の時計に視線を落とした。



カチカチカチ…



時計の秒針の音の倍以上の速さの私の心臓の音。



「心臓、すごい音だよ… 俺が落ち着かせてやるからな。」



隆介は、背中に回していた手を私の腰に回す。



そして、右手で私の髪をゆっくりと撫でる。


「どう?落ち着いた?あれ?もっとすごい音になってんぞ。」


隆介のバカぁ。


私は、もう気絶寸前。



「もう…隆介のいじわる…」



いじわる、の『る』を言うか言わないかの所で、


隆介の唇が私の唇を塞いだ。