「美亜、ごほうびにキスしてあげよっかぁ?」


キッチンが綺麗になっていることに気付いた隆介が私に近付く。



私はまだ隆介の上着を頭に乗せたまま、呆然と立ちすくむ。



「え・・・あ…え~っと… あの… コレ、どこにかければいい?この服・・・」


私はドキドキに負けて、上着を持ったまま隣の部屋に移動した。



「そこの~、ベッドの横のハンガーにかけてて!」


ベッド…


ドキドキドキ…




後ろから隆介が来ていないことを確認して、ベッドに近付いた。


そして、ハンガーに手を伸ばす。


緊張で手が震えてうまく服をかけることが出来ない。




「捕まえたぁ~!!」



「ひゃぁ~!!!」



後ろから抱きしめられた私は、異様な声を出す。


隆介ってば…



キャラ変わってる…





大胆すぎるよ・・・


この部屋はダメだよ。





だって


ベッドあるし…





ここでキスは



やばいって…