「ど~したの?その目・・・別人じゃん!」
「ウケる~!!誰って感じ!」
みんな笑って…
もっと笑って…
笑って欲しいのに、ゆかりだけは笑わないんだ。
ガシっと私の腕掴んで、廊下の一番端まで連れて行く。
「なんで、一人で泣くの?親友なんだから、呼んでよ!電話してよ!」
朝起きてから、涙は不思議と出なかった。
だけど、ゆかりの優しい胸の中で、子供のように泣き出した。
「うわぁーん…ゆかりぃ…やだよぉ… りゅうすけが・・・いいよぉ~」
欲しいものは欲しい。
子供の頃から、欲しい物は絶対に譲らなかった。
だけど、人の心だけは自分ではどうしようもないんだね…
「ちゃんと、話さなきゃ。今まで美亜が見てきた隆介が嘘だとは思えない。」
たっくんに話を聞いてもらおうかと言ってくれたけど、怖くて頷けなかった。