「銀爺さんに聞いてみよ…」




銀爺さんってのは、この図書館に昔から勤めている貸し出しコーナーのお爺さん。



70才は過ぎてそうなのに、やたらに元気なお爺さんなんだ。




本を大事に胸に抱えて貸し出しコーナーに向かった。






「銀爺さん!この本知ってる?」




カウンターから身を乗り出して銀爺さんの目の前に本をかざした。