「先輩のウソツキ。」



「ごめんごめん。」



「いいけど、別に。」



「ほら、もう暗くなったぞ。早く帰れ。」





先輩はいつも、星が見え始めてくると
帰れって言う。





「うん、分かった。先輩、ばいばい。」



「気をつけろよ。」




校門をくぐって、歩き出した頃、携帯が鳴った。


メールだ。




『風邪引くなよ』




先輩。




だから、好き。