yuika



「つまりね、ぜーんぶアイミの思い込み。ぜーんぶアイミのためだったってワケですよ。」



晴れた日の放課後、私は上田さんといつものカフェにいた。



「つまり、秀二がおかしかったのはバイトしてたからってことだろ?」


「そう。短期バイトいくつもやってたみたい。高校生だから時給安いじゃないですか。」


「それが全部、アイミちゃんのためだったってわけだ。」


「そう。アイミがね、クリスマスにディズニーランドに泊まるのが憧れだって知って、それを叶えてあげたかったんだって。」


「へぇ。アイツがねぇ。」


「そう。ガイドブックなんて買ってこっそり下調べもして。」


「へぇ。アイツが…。」



そう、結末はこんな単純な事。

こんなバカらしいこと。