保健室に行く途中にあるベンチに座り、あたしは自販機でアイミの好きなココアを買った。



「……ありがとう。」



涙に濡れたほっぺを光らせながら、アイミは曖昧に微笑んだ。


こんな時でも笑顔を作ろうとするなんて。


あたしにはできない。


そんなアイミの顔を曇らせる原因は、ただ一つしかない。




「秀二先輩と何かあったの?」




アイミはココアを一口飲んでうつむいた。


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