「…はい。」



「アイミ?あたし!ユイカ!」



「…。」




一瞬の無言の後、扉が静かに開いた。



「ユイカちゃん。」



「アイミ…ごめん。」



「寒いから、入って?」




アイミに言われるまま、家に入った。



広い、無機質な家。



「家族は?」



「パパはアメリカなの。ママは、あんまり帰ってこないから。だから気兼ねしないで。」



初めて知った、事実。



この広い家で、アイミは何を考えているんだろう。