「そういえば、お姉ちゃん?いつから堤先生と付き合うようになったの?」


「あぁ。」


お姉ちゃんはあのことね?みたいな顔で頷く。


「あんたに、CD持って行ってもらったじゃない?」


「うん。」


「あれ、賭けだったのよぉ?拓海が堤君に渡してくれるかなって。」


「へっ?先生何も知らなかったよ?あのCD。偶然堤先生が部屋にいて、もって行っちゃったの。」


「そうなの?じゃあ、これも運命なのかしら?あのCDは堤君と私の思い出の曲なの。私と堤君・・・別れたくて別れたわけじゃなくてね。」


「へぇ。」


「あれから彼、すぐにコンサートのチケットがとれたと連絡してきてくれたわ。それからかな?」


あぁ、あの時、堤先生が喜んでいたのはこういう経緯があったのか。


「お姉ちゃん、幸せになってね。」


「うん。」