「なっなに?」


なにか企んでる顔してる。


「なあ、美結」


「へっ?」


名前、呼んだ。


「今度の休みの日、二人でどっか出掛けようか?」


「・・・えー!?」


「そんなに驚くことじゃないだろ?俺たち、婚約者同士なんだから」


愛人が顔を近づけてくる。


ふわっと香る、香水かなにかの匂い。


「あら、いいわね~」


「おっおばあちゃん・・・」


愛人が私から離れた。


「マー君、本気?」


小さな声で聞く。