「誕生日会なんて、子供っぽいことやってんだな」


「いいじゃん」


「まっいいけど」


ソファーに座って、足を組んでる愛人。


グレーのスーツにネクタイなんかして、ちょっと大人っぽい。


「マー君の誕生日はいつ?」


ふと気になって、聞いてみた。


「いつでもいいだろ。誕生日なんてくだらない」


聞いちゃいけないことだったのか、愛人が吐き捨てるように言った。


「自分の誕生日、嫌い?」


「嫌いもなにも、俺は・・・」


「俺は?」


愛人の隣に座る。


「いや、なんでもない」


私から顔をそむけてしまった。