「そっか」


「待っててくれるか?美結」


「もちろん。ちゃんと待ってる」


「ありがとう」


中庭を歩いて、病院内に戻った。


「あっ、お姉ちゃんとお兄ちゃん!」


「亜季ちゃん?」


元気のいい声に振り向くと、お母さんに抱っこされた亜季ちゃんがこっちに向かってるのが見えた。


「亜季ちゃん、どうしたの?」


私の傍に来るとすぐに、抱っこをねだる。


そんな亜季ちゃんに、ごめんねとでも言いたそうな顔をして、亜季ちゃんのお母さんは私に亜季ちゃんを渡してきた。


「亜季、お家に帰ってたの。今日からまだ病院だけど」


「そっか。楽しかった?」


「うん。亜未にも会えたし」


亜季ちゃんは満面の笑みで、私にいろいろ話してくれた。