「成功率も、やっぱり30%くらい」


「うん」


「それでも俺は、手術を受けに行ってくる」


「うん」


手を通して、愛人の決心が伝わってくる。


「美結と、青空の下をちゃんと歩けるように」


ふわっと、温かな愛人の体温に抱きしめられる。


「怖い、マー君?」


「少しだけ」


腕に力を込めて、愛人を抱きしめる。


「大丈夫だよ、マー君。きっと成功するから」


「ああ」


「何にも心配いらないよ。みーんな、マー君が生きることを望んでるんだから」


神様は、きっと意地悪じゃないから。


うんん、私が、みんなが愛人の手術の成功を祈ってるから。