「お久しぶりです」


病院でおば様に会うのは初めてだったし、というかおば様に会うのが本当に久しぶりだった。


「愛人に会いに来てくれたの？」


「はい」


どこかに出掛けたあとだろうか？


おば様は、白色のブラウスに紺色のスカートを着ていた。


「少し時間あるかしら？」


「えっはい。でもおば様、愛人さんに会いに来たんじゃ」


いいのとおば様は首を横に振ると、病院内にあるカフェテリアに向かって歩き出した。


ここの病院には、主にお見舞客が使うカフェテリアがある。


コーヒーのいい匂いが漂って、ここに入ると思わずここが病院だと忘れてしまうくらい落ち着いた空間が広がっていた。


チーズケーキ２つと、おば様はエスプレッソ、私はカフェラテを注文した。


「愛人、元気だった？」


「えっ？」


おば様の意外な発言に、耳を疑う。